富山新聞ホームページ - ホッとニュースからの引用
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/TH20121110411.htm
司法制度改革で弁護士が増える中、富山県に首都圏の弁護士が進出する動きが出てきた 。短期出張して債務整理などに関する法律相談に無料で応じ、「需要」の開拓を目指す。 一方、ここ10年で会員数が倍増した県弁護士会は、今月から遺言・相続相談を無料化す るなど県民向けサービスを拡充して迎え撃つ形で、顧客獲得をめぐる動きは激しくなって いる。
県内で無料法律相談を始めたのは、弁護士法人東京ミネルヴァ法律事務所(東京)。借 金や過払い金返還請求問題を主な相談テーマとし、出張した弁護士が予約制の個別スペー スで相談者に応対する。
今年3回目となる相談会は10月中旬に富山、高岡、射水市で開催。同事務所によると 、毎回、一定数の相談者が訪れており、今月16日からは4回目の開催を予定する。相談 を希望する富山市の70代自営業男性は「地元の弁護士だと相談しづらいこともある。気 軽に聞いてみたい」と話す。
県外からの出張相談をめぐっては、法曹関係者から債務者の救済につながるとの声があ る一方で、影響を懸念する地元弁護士も少なくない。
県弁護士会によると、新司法試験が始まった2006年以降、会員の増加は著しく、0 0年に50人だった会員数は今年10月末で96人となった。12月には司法修習を終え た3人が加わる見込みで、100人が目前に迫る。一方、富山地裁への刑事、民事訴訟の 申し立て件数(高岡、魚津支部含む)は01年の1417件から11年は1567件と微 増にとどまり、弁護士1人当たりの訴訟の平均件数は減少傾向にある。
いかに顧客を確保するかが課題となる中、県弁護士会の中堅は「県内の弁護士数の増加 に加え、出張相談で顧客が減れば競争はますます厳しくなる」と首都圏からの「参戦」に 警戒心を募らせる。若手弁護士も「債務問題などは、相談者の債務状態を正しく把握する ために緊密なやり取りが欠かせず、機敏に対応できる地元の弁護士が担うべきだ」と指摘 する。
県弁護士会は今月、県弁護士会館で毎週開く無料相談会のテーマに、遺言・相続問題を 加えた。高齢化社会の進展で相談の増加が見込まれるためで、無料相談は多重債務などと 合わせて4種類となった。同会は「相談会を通じて、県民に身近な法律活動を一層進めた い」とし、自治体などに積極的に広報する考えだ。
2012年11月26日月曜日
増える弁護士、顧客争奪戦 富山対首都圏熱く
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