伊丹秀一(北大路欣也)は、正義感あふれる人権派の弁護士。海外研修中の弁護士・加瀬直人のピンチヒッターとして、伊丹の娘で弁護士の織枝(松本莉緒)が事務所を手伝うこととなり、少々やりにくさを感じていた。
そんなとき、伊丹が引き受けたのは、奇しくも娘を殺した犯人に復讐した容疑で逮捕、起訴された高校教師・中井光一(杉本哲太)の国選弁護人だった。中井家は、妻・美佐子(若村麻由美)、長女の綾(吉谷彩子)、長男・涼(前田公輝)、次男・舜(溝口琢矢)の幸せな5人家族だったが、4年前、音楽大学に合格し前途洋々だった綾が2人組のひったくりに遭遇して転倒、頭部を強打して死亡するという痛ましい事件に巻き込まれたのだ。
ひったくり犯のひとり、佐山琢磨(宗像大介)には無期懲役の判決が下ったが、事件当時、未成年だった共犯・黒川圭太(窪田正孝)は10年以上15年未満の不定期刑となり、結局、仮釈放が認められて、わずか4年で出所。その黒川が先日、公園で死体となって見つかり、光一が殺人容疑で逮捕されたのだ。だが、光一は警察でも検察でも一貫して容疑を否認しており、接見した伊丹にも無実を主張する。
公判初日。若月検事(石丸謙二郎)は、被害者の血痕が光一のジャケットに付着していたこと、現場の土が光一の靴底や中井家の玄関から採取されたことなどを証拠として挙げるが、光一は依然として否認。証言台に立った美佐子も、事件当夜、黒川が殺害された夜10時半よりも前に夫が帰宅していたことを証言、血痕は1カ月前に付着したものだと話す。
実は、事件の1カ月前、光一と美佐子、そして生前、綾と交際していたサッカーコーチ・遠藤祐介(南圭介)の3人で、出所したばかりの黒川に会いに行ったところ、悪態をつかれ、我慢できず殴りかかったという揉め事が起きていたのだ…。だが、美佐子は証言台で「黒川の反省のない態度を目の当たりにしたら、殺意が芽生えるのは当然」とも発言してしまい、裁判員の多くは、光一に不利な印象を抱いたようだった。
ところが、思いもよらない事態が起きた。巻き返しを図らなければと臨んだ公判2日目、なんと美佐子が前日の証言を翻し、夫が帰宅したのは夜11時過ぎであり、光一からその偽証を頼まれたと言い出したのだ。予想外の出来事に、驚く伊丹と光一。
さらに、思わぬ展開は続いた。光一の弟・拓次(原田龍二)が思いつめた表情で伊丹の事務所を訪れ、1通のメールを見せたのだ。それは、黒川が殺された公園の土をこっそり持ってくるようにと拓次に指示する、美佐子からのメールだった。なんと美佐子は拓次と不倫関係にあり、邪魔な夫・光一に罪をきせるため、証拠をねつ造したというのだ。光一は、やはり冤罪だったのか…!?はたして、この“復讐殺人”の裁判の行方はどうなるのか…!? 伊丹が調べを進めた結果、驚くべき真相が浮かび上がってくるのだが…!?
URLをみると固定URLにはなっていないみたいです。時間が経つと違う内容が表示される可能性があります。新聞のテレビ欄では「復習法廷・・・」などとありました。
結果としてみれば、真犯人をかばうという目的でしたが、複雑でややこしいストーリーでした。被害者家族の感情・心理描写もずいぶん複雑なものがあり、いろいろと考えさせられました。「警察も裁判所も犯人を見抜けなかった。どうせでたらめだから、犯人は誰でもいい。」というような妻の発言もありましたが、思惑が絡み合うものだと改めて思いました。
「事件15」 というタイトルも気になっているのですが、土曜ワイド劇場の事件というシリーズの15作目になると考えるのが合理的かと思います。しかし、自分は事件というシリーズを見た覚えがなく、15作も続いているとなると10年以上になるのかもしれず、今まで1回も気がつかなかったのも不思議です。
気になったので、「土曜ワイド劇場 事件1」と検索してみたところ、次の情報が見つかりました。やはりシリーズもので初回は平成5年だったようです。19年越しのシリーズということになりそうです。
http://sb-p.jp/oishi/dowai/series/jikenlist.html
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